以前作ったPVについて
命を削りながら島を守る戦巫子と、その人を助けたいワンコな男の子の漫画PV pic.twitter.com/E6rkIL3XqX
— ユノイチカ (@yuno_popo) September 10, 2021
2021年秋にツイートしたこのPVについて、質問頂くことがあるのでもうここに書いておこうと思う。
製作のきっかけは1巻発売の際にちょっとした動画で宣伝できればいいなと考えたから。
漫画の試し読みはツイッターには溢れかえっている。自分のを読んでもらえる自信がなかった。
当初は5秒ほどのものを想定していた。エルヴァがまばたきしたり、髪がなびいたり、そういう軽いもの。アニメって大変そうだから、それぐらいが限界かなって。それと漫画原稿をいい感じに切り貼りして動画にするアレ。アレとそれをくっつけてなんかいい感じの動画ができたらいいな〜、無理ならどっちかだけでも、いいな〜とか考えてた。
軽いノリでアニメ畑の友人達に声をかけた(大学が漫画・アニメの学科だったのでアニメ業界に進んだ友人が多かった)Hくん、Nくん、Tくん。それと漫画部分を編集できそうなKくんにも声をかけた。するとみんな話に乗ってくれた。「そろそろ友達の漫画をアニメ化したいと思ってたんだ〜」とか言ってた。
乗ってくれたばかりか「もっと本格的なものを作りたい」と言ってきた。「ユノちゃんは絵コンテを書いて」と言ってきた。1カットくらいのものを想像していたのに、絵コンテが必要になってくるレベルのもの?ちょっと焦ってきた。製作費とかどないなんねん。
私は制作を丸投げするつもりだったので困った。アニメのことは詳しくないのでいきなり絵コンテと言われてもわからない。でもせっかくやる気になった友人達を手放すアホなことはしない。絵コンテをすることも作画監督をすることも了承して制作を始めた。(戦闘シーンのコンテはやってない。さすがに描けなかった)
制作を始めたけど、実はわたしは友人達がどんな仕事をしているのか知らなかった。アニメ業界にいることは知ってる。けど絵は学生時代の記憶で止まってるし、そこから数年経った今どんな場所で何をしてるのかよく知らない。絵を描いてる人なの?制作進行?とか言ってる子もいたな?アニメってどうやって作られるの?監督ってなにする人?君たちは何をしている?
仕事の詳しい話はしたことがなかったので、誰がどういうポジションでなんのスキルをどの程度持ってるのか謎だった。謎だったけど、この世界で食いっぱぐれず生きているのだからそれなりなのだろうとポジティブに依頼をした。
漫画コラージュ部分を担当するKくんはアニメにはノータッチ。使用するコマを切り取り送り、アニメ部分が完成するのを待っててもらった。アニメ部分が完成したらKくんが全てを繋いで音楽をつけて完成だった。
Hくん経由でK2くんも加わった。
完成目標は1巻の発売の8月。たぶん企画を持ちかけたのが初夏ぐらい。
まずわたしが絵コンテとキャラ表を作り渡した。原稿をしていると、あちらからポコポコと原画が投げつけられる。それに作画修正をして送り返す。それの繰り返し。
エルヴァの戦闘シーンはどんな動きをさせればいい?と聞かれたときは、ちょうどカバネリを観ていたので「劇場版の無名みたいに」と言っておいた。言うのはタダ。
そのうち色指定や、影の付け方などの着色案が送られてきた。線画のどこを色トレスするのかとか、目の塗り方.ハイライトはどんな感じにする?だとか。3つ程バリエーションを提示されてその中からわたしが選ぶ。全部とても丁寧に作ってくれてたと思う。ありがとうHくん。発売日になっても動画は仕上がらなかった。普通に間に合わなかった笑
制作中、友達にリテイクを出すのがつらくて何度も妥協しかけた。けどアニメ制作陣は「ユノちゃんが納得いくものを作ろう」とめげずに頑張ってくれた。完成したのは9月。すごくいいものができて驚いた。すごくアニメだ。
この制作を通じて友人達の仕事ぶりを知れて嬉しかった。多忙なアニメーター達に横から仕事を持ち込む形になって、彼らを過労死させてしまうのではとずっとハラハラしていた。
最終的に制作に携わってくれた人数は私含め9名。
私コンテ作監/進行/原画/動画/色彩/背景美術/撮影/漫画カット部分含む映像編集 に別れていたのかな。呼び方正しいかわからないけど、こんな雰囲気だった。
友達が引っ張ってきた、わたしとは面識がない人も3名ほど加わってもらった。突然個人発注の謎の仕事をさせてすみませんでした。ありがとうございました。
製作費、あれでよかったんかな。今でも不安。友達料金だったんじゃない?
これ書いてたらみんなに会いたくなってきた。そろそろ会いに行こうかな。
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